01人を 採るだけでは、 解決しない こともある
Yahoo!ニュースに「人手不足倒産 上半期で過去最多」という記事が掲載されていました。配信元の東京商工リサーチが、2026年10月5日に公表した調査です。
「『人手不足』倒産は、240件(前年同期比17.0%増)と過去最多を記録した。」
2026年度上半期、つまり4月から9月までの数字です。そのうち、人件費高騰に関連する倒産は130件でした。人が採れないことに加えて、雇い続けるための負担も大きくなっていることがうかがえます。
もちろん、採用や賃上げ、働きやすい職場づくりは大切です。ただ、人を増やすことだけを考えていると、日々の仕事に残っている手間を見落としてしまうかもしれません。
同じ内容を何度も入力したり、担当者に聞かないと何もわからなかったり。そうした仕事を減らして、今いる人が無理なく働けるようにすることも、人手不足への備えになるのではないでしょうか。
02忙しさの 理由を、 仕事の 中から 探す
たとえば、メールで届いた依頼を表に写して、別のシステムにも入力しているとします。一件ごとの作業は小さくても、依頼が来るたびに繰り返せば、それなりの時間がかかります。
このやり方が変わらなければ、人が増えても二度の入力は残ります。新しく入った人には、その作業を教える時間も必要です。人を増やすことと、仕事の手間を減らすことは、あわせて考えたいところです。
今の仕事を見直すなら、まずは「何に時間がかかっているか」を書き出してみます。入力している時間なのか、資料を探している時間なのか、それとも誰かの返事を待っているのか。理由がわかると、変えられるところも見えてきます。
ただし、現場での作業や、資格・経験が必要な仕事は、事務の手間を減らすだけでは補えません。採用や人員配置も考えながら、どの人の仕事に余裕をつくれるかを見ていく必要があります。
03作業を 急ぐ 前に、 やり方を 変えられないか
仕事の進め方を変えた例として、サイボウズ式の記事が参考になります。採用チームでは、会社説明会の出欠を紙で確認し、Excelへ転記してから、さらにシステムへ登録していたそうです。
そこで、参加者自身がフォームへ入力し、その情報をシステムへ連携する形に変えています。入力を急ぐのではなく、転記しなくて済むようにしたわけです。
自社の仕事でも、同じように考えられます。使われていない資料を作り続けていないか。同じ情報を別々の場所へ入力していないか。まずは、なくせる作業や、一度で済ませられる作業を探します。
そのうえで、担当者が変わっても進められるように、手順や判断の目安、困ったときの相談先を残します。書いて終わりにせず、別の人が実際にやってみると、説明が足りないところもわかります。
AIや自動化を使うのは、こうした仕事の整理とあわせて考えます。決まった条件での振り分けや通知は自動化し、文章の整理や下書きにはAIを使う。何を任せるかがはっきりしていれば、人が確認すべきところも決めやすくなります。
04問い合わせ対応を 例に 考えてみる
担当者のメールに問い合わせが届き、その人が過去の回答を探して返信する。ほかの人には、返事をしたかどうかもわからない。そんな仕事があったら、どう変えられるでしょうか。
まず、問い合わせと対応状況を、チームで見られる場所にまとめます。誰が対応しているか、何を確認しているかがわかれば、担当者が休んでも、別の人が続きを進められます。
よくある質問には、最新の商品情報やFAQをもとに、AIが返信の下書きを作る方法もあります。担当者は内容を確認してから送り、回答と判断した理由を記録しておきます。

05最初は、 毎週 やっている 作業を 一つ
とはいえ、忙しい中で仕事を見直すのは簡単ではありません。通常の仕事に改善の作業だけを足せば、負担は増えてしまいます。まずは毎週繰り返している作業を一つ選び、見直す担当と、そのために使う時間を決めるところから始めます。
対象にした仕事を、依頼が届いてから終わるまで、順番に書き出してみます。その中で重複した入力や確認待ちを探し、一部を変えて試します。
試した後は、作業時間だけでなく、修正の回数や、返事を待っている案件も比べます。AIが下書きを速く作っても、確認や修正に時間がかかれば、現場の負担は減らないからです。
ツールの利用料や、設定を直したり使い方を教えたりする手間も含めて、続けるかを考えます。時間に余裕ができたら、お客様への対応や、新しい人の育成に使えるかもしれません。休みを取りやすくすることも、仕事を変える理由の一つです。
06人手不足に なる 前に、 できる ことから
採用を進めながら、今の仕事のやり方も見直していく。担当者が休んでも続きを進められて、新しく入った人にも仕事を任せられる。そういう状態を少しずつつくっておくことが、人手不足への備えになると思います。
まずは、毎週繰り返している作業や、「あの人がいないと進まない」と感じる仕事を思い浮かべてみてください。どこに手間がかかっていて、何を変えられそうでしょうか。
Deltalyzeでは、今の仕事の流れを伺いながら、減らせる作業や引き継ぎ方、AIに任せられるところを一緒に考えます。まだ何を変えればよいかわからない段階でも、日々の仕事で気になっていることをお聞かせください。
07出典と 補足
東京商工リサーチの調査は、負債1,000万円以上の全国企業倒産から、求人難・従業員退職・人件費高騰に関連するものを集めた調査です。後継者難は含みません。この記事の業務改善策は筆者の提案であり、AIによる倒産防止効果を示すものではありません。
見出し画像・本文画像はAIで生成しています。
SOURCES
出典と参考資料
KEY TAKEAWAYS
実装に持ち帰る要点
- 採用とあわせて、今の仕事に残っている手間も見直す
- 作業を速くする前に、なくせる作業や引き継ぎ方を考える
- AIを使った後の確認や修正も含めて、負担が減ったかを確かめる
FAQ
よくある質問
AIを使えば、人手不足は解消しますか?
仕事によって、AIに任せられる範囲は違います。現場の作業や資格が必要な仕事は、事務の自動化だけでは補えません。採用や人員配置とあわせて、どの仕事の手間を減らせるかを考えます。
何から始めればよいですか?
毎週繰り返していて、手順を説明できる作業を一つ選びます。依頼が届いてから終わるまでを書き出し、重複した入力や確認待ちがないかを見てみます。



